いまでは「膣トレ」なる言葉もすっかり市民権を得ています。
膣トレは「締まり」を良くする運動であり、セックスにおいて女性の感度を上げたり、男性の性感を高める効果があります。
膣トレは尿漏れ予防にも効果的
得られる効果はそれだけではありません。
膣トレにおいて鍛えるのは「骨盤底筋群」という筋肉群で、尿道、膣、肛門の三つの器官をハンモックのように支えています。
そのため、排尿や排便、あるいは出産といった活動に関わっています。
つまり、骨盤底筋群を鍛える(=膣トレをする)と、女性が悩まされやすい尿モレを予防する効果も期待できるのです。
骨盤底筋群は単独で動かすのは難しいので、腹横筋など動かすことでトレーニングします。
整形外科医でスポーツドクターの中村格子医師は、骨盤底筋群を鍛える方法として、「ひざ倒しエクササイズ」を提唱しています。
やり方を紹介します。
両膝倒しエクササイズ
骨盤底筋群を鍛えるには、お腹や内ももを一緒に動かす必要があります。
この「両膝倒しエクササイズ」は、ひざの動きと呼吸を組み合わせた動きが比較的簡単にできます。
息を吸いながら両膝を開く
・あおむけになり、両膝を立てる。
↓
・腰の下に両手を入れ(手のひらは上)、腰の下に手のひらが入るスペースを保ちながら、一度背骨を伸ばすように息を吸い込む。
↓
・お腹がへこんだ状態をキープし、短く息を吐き、再び吸いながら両ひざを開く。
息を吐きながら両ひざを閉じる
・次に、息を吐きながら両ひざをゆっくりと閉じていく。
↓
・このとき、手のひらにかかる圧が左右で変わらないように注意。
↓
・丁寧に5回ほど繰り返す。
「両ひざ倒し」の応用編として、片膝倒しエクササイズがあります。
片膝倒しエクササイズ
息を吐きながら片膝を開く
・あおむけになり、両膝を立てる。
↓
・腰の後ろに片手を入れる。(左膝を倒すなら左手を入れる)
↓
・手と腰の位置を変えないまま息を吸い込み、へこんだお腹のままで短く息を吐き、再び吸いながら片膝だけ開いていく。
息を吐きながら片膝を閉じる
・次に、息を吐きながらゆっくりと膝を閉じる。
↓
・このときもう一方の膝が動かないように内側から手で押さえる。
↓
・骨盤の高さが変わらないように注意しながら左右5回ほど繰り返す。
以上両ひざ・片膝倒し運動の二つを行ったら、仕上げに次のエクササイズを。
クッションを両ひざに挟むエクササイズ
両ひざの間にクッションを挟む。
・息を吸ってお尻の穴を締め、その状態をキープしながら息を吐き、骨盤底筋群を引き締める
これらのエクササイズを続けていると、膝を倒した時や、膝にクッションを挟んだ時に骨盤底筋群の感覚が高まってきます。
日頃の座り姿勢でも、トレーニングは可能です。
・骨盤を立てて座り、息を吸いながらお尻の穴を締め、吐きながら骨盤底筋群を引き込む
動作をくり返します。
膣トレおよび尿モレ対策に関心があるなら、以上のトレーニングを試してみてはいかがでしょうか。