男性は誰でも年齢を重ねれば勃起力や性的な力が衰えていきます。
 
これは仕方のないことですが、加齢以外でも男性としての活力を衰えさせる要素があります。
 
そのような、いわば「EDに近づける因子」をまとめます。これらをできるだけ避けることで、男性としての機能を長く保つ助けになります。

そのほか勃起不全に関するアンケートなどを紹介します。


 

EDの危険因子 喫煙

タバコに含まれるニコチンは体内に入ると血液中に吸収され、量が増えると生殖神経に影響を与えます。
 
睾丸の精子生産機能を阻害するように働くのです。
 
一日に30本以上のタバコを吸う人は、30歳ですでに勃起力が衰えているという報告もあります。
 
またオーストラリアで平均年齢37歳の男性約8000人を対象に行われた研究では、1日一箱(20本)以上喫煙をするとED リスクが非喫煙者より4割り増しになるそうです。
 
喫煙がEDリスクを高めるのは間違いありません。
 
禁煙サイン

EDを予防するには 定期的に勃起させる

EDを予防するには、タバコを吸わない、過度の飲酒を控える、脂肪分をとり過ぎないようにするなどの方法があります。
 
その他にも、もっと直接的ながら意外と見過ごされがちな予防法があります。
 
それは「普段から勃起させること」です。
 
これは「男性器を運動不足にさせない」とも言い換えられるかもしれません。
 
運動不足では筋肉が衰えるように、長い間勃起させないと、加齢と共にペニスの平滑筋が線維化することがわかっています。
 
勃起するには平滑筋が弛緩する必要があるのですが、勃起させない期間が長いと反応がスムーズに行われないのです。
 
人間の体は、脳でも筋肉でも、使わなければ衰えていきます。生殖器でも例外ではありません。
 
仕事のストレスなどで疲れが溜まる毎日でも、定期的に勃起させることを心がけておけばいざというときに慌てずに済むのではないでしょうか。
 
男性医師

ED男性の対処率 小林製薬のアンケート

EDだと自覚している男性の7割以上が、特に何も対処していないそうです。
 
07年の7月初め、小林製薬のアンケートによりわかりました。
 
このアンケートは全国の20~70代の既婚男性4461人を対象にインターネットで行われたものです。
 
対象者の89%がEDとはどのようなものかを理解しており、同時に80%の人がEDに関して誰にも相談したことは無いと回答しています。
 
特に対処していない人も74%いました。
 
70代では70%以上の人がEDの症状があると答えており、20代でも何らかのED症状を感じている人が約40%いたそうです。
 
男性医師アゴに手

ED対策 ICI療法とは 効果や費用

ICI 療法はフランスで開発されたED治療のひとつで、プロスタグランディン製剤など血管を拡張する薬剤を陰茎海綿体に注射し勃起を促す治療法です。
 
陰茎に注射をするというのはかなり抵抗感を感じますが、針は非常に細いものを使用するため痛みはごくわずかです。
 
日本ではあまり普及していませんが、治療効果は非常に高いとされています。費用は1回あたり1万円ほどです。
 
バイアグラが効かない、あるいは糖尿病で神経障害を起こしている場合でも、非常に高確率(90%以上と言われています)で勃起が可能です。
 
ICI 療法は海綿体に直接施術するため、遅くとも10分ほどで効果が表れます。
 
さらにはICI 療法では性的興奮が無くても勃起します。
 
バイアグラは性的刺激がないと勃起しませんが、ICI では強制的に勃起します。
 
心因性のEDでも、ICI 療法で一度勃起すると自信を取り戻してEDから回復するケースもあります。ある種の精神療法も兼ねていると言えます。
 
手術中の医師

夫婦間EDに関して

夫婦間ではEDに対して認識に差があるようです。
 
EDに対して深刻に考え、対処に悩むのは女性の方が圧倒的に多いそうです。
 
しかもこれは男性側のEDが問題のケースが半数以上で、女性側に問題があるのは非常に少ないとされています(ある統計では60件中3例)。
 
その他夫婦間EDに関するデータなどを紹介します。
 
・夫婦間のED治療では女性の方が積極的
・夫がEDになると奥さんの我慢は3年が限界
・女性の4割近くは離婚をしようかと悩んでいる
・対して、病院などで積極的に治療しようとする男性は非常に少ない
 
EDには様々な原因があるので対処が難しいケースもありますが、性行為は結婚生活において重要な要素になりえます。
 
男性も可能な限り改善につとめるべきではないでしょうか。