ドラマや映画では、ベッドの中でパートナーが死んでいた、という場面がしばしばあります。
実際には、性行為(自慰も含め)が死につながることは極めてまれです。
ただし循環器系の持病がある場合は少し注意が必要です。
性行為で命を落とす例をまとめます。
腹上死とは
腹上死とは簡単に言うと性交中に死亡することであり、必ずしも「腹上」ではありません。
「性交死」とほぼ同義に使われています。
自慰中に死亡することも「腹上死」と呼ばれており、腹上死の一割ほどは自慰行為中に起きるそうです。(※下記記事参照)
健康な人が性行為中に命を落とすことはまずありません。
しかし脳や心臓に持病を持っている人が性行為を行い、血圧や心拍数が上がりすぎて脳出血や心拍異常を引き起こすと命に関わります。
近年は心疾患を持つ人がED治療薬を使うことによる腹上死も増えているようです。
腹上死を防ぐには 過度の刺激を避ける
腹上死を避けるための基本的な条件としては、まず「過度の刺激を避ける」ことです。過激な行為、大量の飲酒後の行為などは避けたほうが無難です。
また、不慣れなパートナーや年齢差のあるパートナーも危険です。
特に男性が年上で女性が若く、その年齢差が開いている場合、男性はどうしても無理しがちになります。
その点、お互いをよく知っているパートナーであれば、多少年の差があってもペースや勝手がわかっているので安全です。
腹上死を防ぐには ”いつもの場所”で行為する
日頃行かない場所での性行為も危険です。
不慣れな場所はそこにいるだけで軽いストレスがかかり、血圧が上がる可能性が高まるのです。
法医学者でベストセラー作家でもある上野正彦氏によると、腹上死にいたるケースの典型は
・パートナーは愛人か不倫相手
・場所はホテルか旅館
なのだそうです。
「こういったシチュエーションが燃えるんだ」なんて声も聞こえてきそうですが、とりあえずは頭に入れておくべきではないでしょうか。
腹上死は高齢男性に起きるイメージがありますが、実際には30~40代の男性に最も多く発生します。
50代以上の男性は自分の体力の衰えを自覚していることが多いため、無理をしないのだとか。
30歳から40歳という微妙な年代は「まだ若い」という意識が少なからずあるため自分の体力を過信してしまうのです。
性行為で消費するカロリー
ごく普通の性行為であれば、セックスはビルの階段を3階まで上がるくらいの運動量と言われています。
「セックスは100メートルを全力疾走するのと同じカロリーを消費する」という説も。
通常のセックスでは、男性は150~300kcal 消費するそうです。
その他、セックス関連動作の消費カロリーを紹介します。(何の役に立つかはいまいち微妙ですが)
・軽いキス 17kcal
・ディープキス 65kcal
・Gスポットを見つける 92kcal
・射精 15kcal
・2回目の勃起 30代は80kcal 40代は124kcal 50代は972kcal
情報ソースはわかりません・・・申し訳ない。
また安静時の心拍数は誰でもおよそ60くらいですが、オーガズム時には130ほどまで上がるという調査結果があります。血圧は安静時の120から160にまで上がります。
興奮の度合いが高くなる場所や相手だと心拍数や血圧はさらに高くなると考えられています。
自慰のやりすぎで死亡するテクノブレイク 死者数は?
2010年9月20日、宮城県の男子高校生が、心肺停止状態で死亡しているのが発見されました。
病院の診断によると、男子高校生の精巣内からは大量に精子が分泌されていて脳波が興奮状態に陥り、心肺が停止していました。
つまりこの男子高校生は自慰のやりすきで亡くなったのです。
いわば「自慰死」「オナニー死」であり、こうした症状は「テクノブレイク」と呼ばれています。
この日男子高校生は数十回自慰行為を行っていて(どうして回数がわかったんでしょうか?)、性ホルモンが過剰分泌されていました。
直接の死因はこの性ホルモンの過剰分泌と見られています。
「自慰のやり過ぎで死ぬ」なんて私は初めて聞いたのですが、この「テクノブレイク死」は近年増え続けているそうです。
97年時点で、12~16歳の少年がテクノブレイクで亡くなる確率は0.01%だったのですが、2010年は0.3%にまで増加しています。
また「自慰死」は東京23区だけでも年間20~30の例があり、全国では200~300例あると考えられています。
思ったよりも多発していませんか?
何事もホドホドに、というのは自慰行為でも言えそうです。